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先週観た映画(10/16~10/22)
2009.10.28 (Wed)
先週から今週にかけては、結構映画を観る事ができた。といってもDVDばかり。
「クヒオ大佐」を除いて、観たい作品が劇場でかかっていないというのも理由だけど。

11月に入ると、いよいよアカデミー賞狙いの作品や
正月映画にライナップされなかったB級作品が公開される事が多い。

サム・ライミの新作ホラー「スペル」やチャーリー・カウフマン「脳内ニューヨーク」、クドカン脚本の「なくもんか」と、あと2年で地球が壊滅するというディザスタームービーの決定版「2012」。そしてタランティーノの新作、ナチス狩り戦争映画「イングロリアス・バスターズ」!!!

もう観たい作品目白押し。

ゲームに使うお金を貯めておかないと・・・。



10/16
【少年メリケンサック(2009)】
DVDを買ってまだ2週間だが、もう3回も観てしまった。
面白い。面白すぎる。

この作品のスゴイところは、
非常にテンポ良くバカバカしいシーンを見せるところ。

微妙なさじ加減でシリアスなシーンも挿入するのだが、そのシーンを無駄にせず、
しっかりとバカなシーンに繋げる手腕が素晴らしすぎる。

つまり笑えるシーンが実に効率良く続くわけだ。

呆れるくらいバカなセリフのひとつひとつにも笑えるが、
これらのセリフにはしっかりと意味が隠れていたりするので、
油断していると何の事か分からなくなるかも。

特に、田口トモロヲ演じるジミーは、バンドのボーカルなのだが、
廃人同様のジミーは何を歌っているのかさっぱり分からない。

まぁパンクなんて何言ってるのか分からなくていいのだから、無問題。
ただ、この「何を言っているのか」がとても重要な伏線になっているのには驚いた。

田口トモロヲの演技が正直ヤバすぎる(これは必見)ので、
そこばかりを気にしていたのだが、実は歌詞そのものが
一番面白いオチになるという仕掛け。

クドカンのこういうセンスがたまらん。

もちろん佐藤浩市もキム兄も三宅弘城も一瞬たりとも手を抜かず、
バカ演技に徹する。

バカな演技は本意気でやらないと、「自分は俳優ですからバカな事できません」みたいな
空気が一瞬でも出てしまうとダメになるのだが、出演者全員が見事にバカになりきった。

そういう意味では、宮崎あおいの演技は素晴らしすぎる。
「未来講師めぐる」で実証済みの勝地涼は全く心配していなかったが、
正直、宮崎あおいは大河ドラマ臭がプンプンしていただけに心配だったが、
「鈍獣」の真木よう子なんかよりずっとハマっている。

音楽をテーマにする映画だと、どーでもいいうんちくを語ってしまい、
「分かる人にだけ分かる」内容になってしまいがちだが、
そういうシーンもほんのわずかに抑えたのも良かった。

劇場でも大笑いしたが、劇場と同じテンションで笑えた作品なんて、
本当に久しぶりだ。

今週末もまた観るかも。


11/17
【スカイクロラ(2008)】
何故かネット通販で、ショボイ映画DVDと抱き合わせで
格安販売していたので、とりあえずゲット。

劇場で観てから、久しぶりに鑑賞。

印象は大して変わらず。
押井作品としては、わりと感情的なシーンもあって、
異質な部類に入るのだが、映画作家としての
語り口としてはいつもどおり。

前からず?っと思っていたのだが、押井守はフィリック・K・ディックの作品を一度監督すればいいのにと思う。
押井版「ブレードランナー」とか「トータル・リコール」を観てみたい気がする。
「攻殻機動隊」以降の押井作品ってディック的「実存不安」がテーマのような気がしてならない。
打ってつけじゃないかと思う。

相変わらず、戦闘描写のディテールには見とれてしまったが、
どこまでも済んだ青空で結構血なまぐさい戦闘描写をするあたりは、
押井演出が一歩進化した感じがする。

戦闘シーンで生まれる妙な不安感は、そういう色彩設計の効果なんだろうか。
理屈は分からないが、このコントラストの付け方は上手いと思う。

肝心のドラマ部分は、何が言いたいのか正直さっぱり伝わってこないけど、
ラスト近くになると、物語的には綺麗に収束するスマートな展開。

謎が深まるわけでもなく、何のために戦争しているのかがハッキリとするわけでもなく、
永遠に大人になれないキルドレたちを通して、何かメッセージを伝えようとしていた事だけが分かる。
キルドレは何らかのメタファーなんだろうな。きっと。

そういえば、公開前にNHKドキュメントで「スカイ・クロラ」の特集をしていたのを偶然見たのだが、
その時に「一番観て欲しいのは若者」と押井守が語っていたのを思い出した。

なるほど、そりゃ無理だな(笑)

ちなみにエンドクレジットの後でエピローグがあるので、
最後までしっかり観た方が良い。


11/18
【バンク・ジョブ(2008)】
71年にイギリスで実際にあった銀行強盗事件を映画化。

銀行強盗モノといえば、難攻不落の金庫を制限時間内に
どうやって破るか・・・みたいな設定になってしまい、
ネタが尽きかけていると思ってた。

しかし、この作品は実に上手く新鮮味を与えてくれる。

基本的に銀行強盗モノの見せ場といえば「どうやって盗むか?」だが、
この作品の場合、盗むまでは比較的アッサリと見せてしまって、
盗んだ後をじっくりと描いていく。

というのも、盗んだ物の中に政界や英国王室を揺るがす大スキャンダル写真が
入っていたため、方々から命を狙われる事になるからだ。

前代未聞の報道規制が敷かれて、なんと事件自体をうやむやにした上で、
スキャンダルに関係しているMI5や政治家やヤクザが、
強盗一味を証拠ごと抹殺しようとするのだ。

しかし主演はジェイソン・ステイサム。
「トランスポーター」や「アドレナリン」で
派手にアクションをこなせる、
元スタントマンのあのオッサン俳優だ。

当然、アクション全開で乗り切るのかと思いきや、
以外にも頭を使って、MI5(イギリス情報局保安部)と渡り合ったり、
ヤクザを騙したり、あの手この手で自分の家族と仲間を守ろうとする。

意外性こそないけど、強盗後からクライマックスまで、
事件の顛末をスリリングに描く。

そういう意味で、見所は珍しく頭を使うステイサムの演技と、
ファム・ファタル役のサフロン・バロウズの美しさ、になる。

ロジャー・ドナルドソンの職人技ともいえる手堅い演出も
テンポが良くて、アッという間に観終えてしまう感じ。

「追いつめられて」とか「リクルート」とか、
あと「スピーシーズ」とか、この人の映画は派手さこそないけど、
面白い作品が多い。

こういう監督は貴重だ。


11/19
【イースタン・プロミス(2007)】
前作の「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は壮絶な暴力描写が
際立つ傑作だったが、今作もスゴイの一言。

主演は引き続き、我らがアラゴルンことヴィゴ・モーテンセン。
もうそれだけでもこの映画が大好きになってしまいそうだが、
この作品でのヴィゴは思いっきしリーゼント。

ある日血まみれの少女が救急病棟に搬送されてくる。
その少女は妊娠していて、出産と同時に死亡。
しかし身よりが無いため、このままだと生まれた女の子は
里子に出されてしまう。

そんなのはあんまりだ、という事で看護士のナオミ・ワッツが、
少女の遺品を探してみると、日記帳を発見。
ロシア語で書かれたその日記帳を翻訳してもらうために、
日記に挟まれていたカードを頼りにロシア・レストランを訪れる。
気前良く翻訳を引き受けてくれた店主(演じるのはアーミン・ミューラー・スタール)。

だが、その店主こそロシアン・マフィアのボスだった・・・。

このヤバすぎる展開で、徐々に明らかになるのが、
「イースタン・プロミス=人身売買」の実態。

一度身売りされたら、麻薬漬けにされて売春を強要される
地獄のような世界。

意図的な演出で、少女の日記を死んだはずの少女のナレーションで
読まれるのだが、それが人身売買の実態と、少女の故郷への切なる想いが
オーバーラップして、味わい深いドラマになっている。

この作品の見所は、間違いなくキャストの演技。

ヴィゴはロシアンマフィアの準構成員で、
ボスの息子キリルの面倒役をしているのだが、
どんだけヤクザでリーゼントでも、我らがアルノールの王の
情の深さとシャープなカッコ良さは最高。

特にサウナで全裸で殺し合いをするシーンは、
文字通りの無防備な姿だけに、ハラハラドキドキ。
もうマル見えです。

あと、キリル役のヴァンサン・カッセルは人間離れしている骨格の持ち主だが、
そのヘンな顔が、よりダメ息子のオーラを増長させて非常にいい味出してる。

ヒロイン役のナオミ・ワッツは、最近観た出演作の中では一番好きかもしれない。
感情を抑えた演技で、しっかりと「普通の人間」を演じてみせる。

さて、ボス役のアーミン・ミューラー・スタールは、
昔から善人・悪人両方ができる器用な俳優さんなので、
今回はどっちなんだろうと思っていたのだが、完全に悪役。

この人の出演作で今でもハッキリ覚えているのは
「ミュージック・ボックス」での元ナチス将校役。
あの好々爺な外見にすっかり騙されて、
ラストのオチで唖然としたもんだ。

こういう外見で観客を騙せる俳優って珍しいよなぁ。

日本の俳優でいうと大滝秀治みたいな感じだろうか。
あんな良い人そうなお爺ちゃんが・・・ショックだよなぁ。


11/20
ナシ

11/21
ナシ

11/22
ナシ


今週末はDVDで美しすぎるニコール・キッドマンが主演の「ライラの冒険」や
あのスティーブン・キングが傑作!の太鼓判は押した(全く信用できないが)「ディセント」を観る予定。


ウエダでした。
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