2009.07.08 (Wed)
未だに時間を見つけては
PSPで「機動戦士ガンダム 戦場の絆」ばっかりやってる毎日。
これはかなりの重症だ・・・。
しかし、そのおかげで、
当初の目論み通りアーケード版の腕は上がった。
やり続ければ上手くなるものなんだなぁ(笑)
そんなダメ人間街道をばく進中。
6/29
【ウォンテッド(2008)】
86年に作られたルトガー・ハウアー主演の同名作品があるが、
今回はアンジェリーナ・ジョリーの方を鑑賞。
ほとんど同じタイミングでゲームが原作の「ヒットマン」もあったが、
最近の殺し屋モノは面白い。
原作はグラフィックノベルなのだが、映画もマンガ的アクションの連続。
弾丸をカーブさせて撃つところなんか、もうほとんど「気持ち」の問題(笑)
「曲がる!!と思って撃たんと曲がらん!!」
モーガン・フリーマンが、すごい説得力のある顔で
そんなこと言うもんだから(こんな言い方はしてないけど)、
そう思ってしまう。
屁理屈としては、異常な量のアドレナリンを分泌する
特殊体質を持った人達だからこそできる、という事で
ムリヤリ納得させられる。
要するに超人ってことか。
冴えないサラリーマンの主人公ジェームズ・マカヴォイが、
アンジーに誘われて、ホイホイと付いて行った先は殺し屋集団の巣窟。
「業界No.1の殺し屋がお前の親父だ。お前はその息子だから、お前もきっと出来るはず!!」
みたいな事を言われて、殺し屋修行を開始。
あまりものスパルタぶりに嫌気がさして逃げたけど、
元々がダメ人間だから普通の生活にも戻れない。
なので、腹くくって再度猛特訓。
横でめちゃくちゃ色っぽいアンジーが見てるし、いいとこ見せようとがんばる。
殺された父親の仇も取らなくちゃいけないので、もう大変。
鍛え抜かれたあげく、スーパーヒットマンの出来上がり。
サラリーマンはダメだったけど、この世界でならオレいい感じかも!!!
初めて経験するサクセスストーリー。
物語の大半は、猛特訓で鍛え上げられるエピソードで費やされ、
後は、親父殺しの犯人を追いつめていくうちに、
次第に組織の秘密が明るみになる・・・というフツーの展開。
そんな組織、最初から怪しいに決まってんだろ!
本当に話がフツーすぎるのだが、アクションシーンはかなりの面白さ。
ロシア製アクションホラー「ナイト・ウォッチ」のヒットで、
大抜擢されたベクマンベトフ監督の演出は、そういう意味で大正解の連続。
「ナイト・ウォッチ」はイマイチだったけど、この作品でのアクションは、
アクロバティックで、サーカスのショーを見ているみたい。
リアリティは皆無だが、ひたすら面白い映像表現なので飽きない。
話はあって無いようなもんなので、どんでん返し部分にそれほど意外性が無い事を
ベクマンベトフもある程度理解していて、そんなに大げさには描かない。
むしろ、広げた風呂敷をどうたたむかに、さっさとアタマを切り替えたのが正解。
なので、オチもキレイにまとめる事ができた。
がっ!!!
続編が作られるとの情報が・・・。
アンジー一番のヒット作になったから、
作りたがってるのはアンジーだけかもしれない、と邪推。
観れば分かるけど、どうやって続編作るのか見物だ。
6/30
【Mr.BRAIN(TVドラマ 2009)】
キムタク主演の推理系ドラマ。
録りためていたので、先週から一気に観た。
この手の推理モノでは、「ガリレオ」があったけど、
「Mr.BRAIN」は、推理の部分がかなりキビしい。
元ホストのキムタクが、事故で重症を負い、右脳が急激に発達する事で、
すごい発想&思考力をゲット。
科警研に引き抜かれて、次々と事件を解決していく、
というのが大まかなあらすじ。
しかし、どのエピソードも犯人が違うだけで、
基本フォーマットがあるので話はどれも似た感じ。
脇役キャラも特に活躍せず、最後にはキムタクがサクっとシュートを決めて、
終わり・・・というながれ。
しかも、キムタクの物知り顔と綾瀬はるかの天然ボケっぷりには、
悪意とも思えるお約束な演出がなされていて、かなりイライラする。
その上、自分で犯行をペラペラしゃべる自滅型犯人のバカさ加減に、呆然とする。
さらに、途中に挿入されるCGアニメでの解説シーンの違和感はハンパではない。
古畑任三郎みたいに刑事コロンボのマネするんならまだしも、
結局「最初からあなたが犯人だと思ってました」的な推理ばっかりしやがって、
脳科学は全然関係ねーじゃねーか(笑)!!!
とはいうものの、意味もなく登場するタッチパネルディスプレイやホログラフは、
一時代前のSFのルックを再現しようとしているみたいで、そこは笑える。
なんか、「ハイテク」を勘違いした感じ。
あと、第2話のキーマンとなるGACKT(全て大文字表記になったんですね)の演技は秀逸で、
デスノート(マンガのほう)の夜神月ような演技で、「イカれているけどカッコいい」を
実写で表現している。いちいちカメラ目線ってのもイイ(笑)
というわけで、俳優陣はまったく悪くない。
演出と脚本が、登場人物を漏れなくダメにしている。
しかしただ一人・・・トータス松本って、
こんなに演技ヤバかったっけ?
7/1
ナシ
7/2
ナシ
7/3
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)】
週末に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観に行く前に復習しようと思い鑑賞。
テンションを高めるためでもある。
ただし観たのは、DVDではなく局をまたいだテレビ放映版(テレ東→日テレ)。
ほとんどストーリーが分かっていても、今作は再構築作品との事で、
ファンにしてみれば、どこをどう変えたのかを「確認する」のも
楽しみのひとつである。
この1作目ではTVシリーズの序盤最大の見せ場となるヤシマ作戦までを、
きっちりと描いており、さらにキャラクターに微妙な奥行きを加えるという、
絶妙なリビルド具合。
以前の劇場版(TV版を再編集しただけのもの)より、
はるかに良く出来ている。
しかも、TV版とは微妙に違う展開に、以前からのエヴァファンにも
ドキドキ感をしっかり与える。
今作では、あらすじこそTV版と概ね同じだが、
ラスト近くでアッと驚く仕掛けが用意されている。
とはいえ、TV版からのファンしかアッと言わないだろうが・・・。
かなりテンションが上がった。
「破」への期待感が一層膨らむ。
7/4
【僕らのミライへ逆回転(2008)】
公開当時、弊社アートディレクター様が絶賛していて、
ぜひ観に行きたかったのだが結局行けず、DVDで鑑賞。
久しぶりに、ジャック・ブラックのイライラ演技が全開。
今回のウザさといったら、「キングコング」のカール・デナム役以来(笑)
前半、コイツのせいでやたらイライラさせられる。
そんなジャック・ブラックを耐えるには、
モスデフの存在は必要不可欠。
この人は「銀河ヒッチハイクガイド」といい「16ブロック」といい、とても良い。
俳優の時はラッパーとは真逆の優しい雰囲気を醸し出す。
まぁ、ただの「間抜けヅラ」と言ってしまえば、確かにそうなのだが、
ジャック・ブラックの濃い存在感を中和させてくれる。
モスデフは、少しバカなビデオレンタル店員。
ダニー・グローバー演じるオーナーがお出かけするので、
一人留守番を頼まれる。
ところがアホのジャック・ブラックのせいで、ビデオが全て磁気消去されてしまい
(このエピソードがとてつもなくバカバカしい)、慌てて適当にハンディカメラで
撮り直して貸し出すと、これが評判を呼んでしまい、客が殺到する・・・
というウソみたいな展開(笑)。
DVDではなくVHSをレンタルしているという点や、80年代の懐かしい映画の数々が、
どうしようもないローテク映像で再現される点が、たまらなく良い。
そういう、ほのぼのしたシーンの数々が、80年代の映画を象徴していて、
懐かしくて、バカバカしくて、すごく笑える。
80年代に作られた映画の良い点は、
オリジナルアイデアを必死で出そうとしていたところ。
悪い点は、それをパクろうたした奴らが大量にいた事だ(笑)。
レンタルビデオ普及時代に、ビデオ市場を視野に入れて、
テキトーな劇場用作品がたくさん作られた。
そのおかげで、僕らはレンタルビデオで
「なんでこんなのが映画になったんだ?」と思える
B級、C級、Z級の映画を観る事ができた。
「くっだらねーな!」と思いつつも、思い出すと何故か笑える。
いかがわしい時代に作られた、いかがわしい作品に対する、
リスペクトとオマージュが溢れている傑作。
映画愛って、こういう事なんだろうな、と感慨深い。
改めて「ゴースト・バスターズ」や「ロボコップ」を観たくなった。
7/5
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)】
前作のラストは、ちょっとした仕掛けはあったものの、
ほぼTVシリーズ通りにヤシマ作戦までを描いていた。
しかし、今作ではテレビシリーズと完全に違う展開を見せる。
あらすじは、ほとんど同じなのだが、ラストが決定的に違う!!!
しかも登場人物に対する演出・設定が、色々と変更されている。
ついでに新キャラまで登場する。
まず、最も大きく違うのは、主人公・碇シンジが、
TV版ほど屈折してないので、彼の行動にある程度共感ができること。
綾波レイや式波・アスカ・ラングレーも、シンジへの恋愛感情などが
うまく表現されていて、中学生なら当然あるだろう感性が分かりやすく描かれる。
その他のキャラ達も細かいところまで行き届いた描写で、
それぞれの魅力がちゃんと出ている。
そういうディテールをきっちりと積み重ねながら、
中盤以降は、ラストへ向けての怒濤の展開。
テンポの良い演出とスケールが異常に大きく、
かつ壮絶な戦闘シーンは、庵野演出の真骨頂という感じ。
このへんは「トップをねらえ!」から何一つ変わってなくて、
もはや映像作家として確立された感がある。
すごいクオリティーで描かれたアニメーションは、
その出来の良さにひたすら感動する。
そして、何よりも「スター・ウォーズ」から出た定説
「シリーズものは、2作目が一番面白い」のとおり、
TVシリーズや過去の劇場作品(「序」も含む)よりも面白さはケタ違い。
旧テレビシリーズみたいに、思わせぶりなカットや
セリフに翻弄されながら観なくても大丈夫。
(それも醍醐味だったんだけど)
今回、様々な疑問に対して、それなりの解答を用意してくれているし、
登場人物が精神異常者みたいじゃないので、ドラマ的な行動に一定の理解ができる。
(これは映画でもテレビでも、とてもとても重要な事だと思う。)
評判どおりの傑作だった。
最後に、次回作の予告編が流れるのだが、
これを観るとまた一年以上も待たなくてはいけないのかと
気が遠くなってしまう・・・。
全部作ってから見せてほしいもんだ。
今週は、70年代B級アクションの傑作「デスレース2000」のリメイク「デス・レース」や、
リリー・フランキーの名演が話題となった「ぐるりのこと」を鑑賞予定。
あ!あと「シャイニング 143分版」も(もう少し貸しといてください!)!!!
ウエダでした。
PSPで「機動戦士ガンダム 戦場の絆」ばっかりやってる毎日。
これはかなりの重症だ・・・。
しかし、そのおかげで、
当初の目論み通りアーケード版の腕は上がった。
やり続ければ上手くなるものなんだなぁ(笑)
そんなダメ人間街道をばく進中。
6/29
【ウォンテッド(2008)】
86年に作られたルトガー・ハウアー主演の同名作品があるが、
今回はアンジェリーナ・ジョリーの方を鑑賞。
ほとんど同じタイミングでゲームが原作の「ヒットマン」もあったが、
最近の殺し屋モノは面白い。
原作はグラフィックノベルなのだが、映画もマンガ的アクションの連続。
弾丸をカーブさせて撃つところなんか、もうほとんど「気持ち」の問題(笑)
「曲がる!!と思って撃たんと曲がらん!!」
モーガン・フリーマンが、すごい説得力のある顔で
そんなこと言うもんだから(こんな言い方はしてないけど)、
そう思ってしまう。
屁理屈としては、異常な量のアドレナリンを分泌する
特殊体質を持った人達だからこそできる、という事で
ムリヤリ納得させられる。
要するに超人ってことか。
冴えないサラリーマンの主人公ジェームズ・マカヴォイが、
アンジーに誘われて、ホイホイと付いて行った先は殺し屋集団の巣窟。
「業界No.1の殺し屋がお前の親父だ。お前はその息子だから、お前もきっと出来るはず!!」
みたいな事を言われて、殺し屋修行を開始。
あまりものスパルタぶりに嫌気がさして逃げたけど、
元々がダメ人間だから普通の生活にも戻れない。
なので、腹くくって再度猛特訓。
横でめちゃくちゃ色っぽいアンジーが見てるし、いいとこ見せようとがんばる。
殺された父親の仇も取らなくちゃいけないので、もう大変。
鍛え抜かれたあげく、スーパーヒットマンの出来上がり。
サラリーマンはダメだったけど、この世界でならオレいい感じかも!!!
初めて経験するサクセスストーリー。
物語の大半は、猛特訓で鍛え上げられるエピソードで費やされ、
後は、親父殺しの犯人を追いつめていくうちに、
次第に組織の秘密が明るみになる・・・というフツーの展開。
そんな組織、最初から怪しいに決まってんだろ!
本当に話がフツーすぎるのだが、アクションシーンはかなりの面白さ。
ロシア製アクションホラー「ナイト・ウォッチ」のヒットで、
大抜擢されたベクマンベトフ監督の演出は、そういう意味で大正解の連続。
「ナイト・ウォッチ」はイマイチだったけど、この作品でのアクションは、
アクロバティックで、サーカスのショーを見ているみたい。
リアリティは皆無だが、ひたすら面白い映像表現なので飽きない。
話はあって無いようなもんなので、どんでん返し部分にそれほど意外性が無い事を
ベクマンベトフもある程度理解していて、そんなに大げさには描かない。
むしろ、広げた風呂敷をどうたたむかに、さっさとアタマを切り替えたのが正解。
なので、オチもキレイにまとめる事ができた。
がっ!!!
続編が作られるとの情報が・・・。
アンジー一番のヒット作になったから、
作りたがってるのはアンジーだけかもしれない、と邪推。
観れば分かるけど、どうやって続編作るのか見物だ。
6/30
【Mr.BRAIN(TVドラマ 2009)】
キムタク主演の推理系ドラマ。
録りためていたので、先週から一気に観た。
この手の推理モノでは、「ガリレオ」があったけど、
「Mr.BRAIN」は、推理の部分がかなりキビしい。
元ホストのキムタクが、事故で重症を負い、右脳が急激に発達する事で、
すごい発想&思考力をゲット。
科警研に引き抜かれて、次々と事件を解決していく、
というのが大まかなあらすじ。
しかし、どのエピソードも犯人が違うだけで、
基本フォーマットがあるので話はどれも似た感じ。
脇役キャラも特に活躍せず、最後にはキムタクがサクっとシュートを決めて、
終わり・・・というながれ。
しかも、キムタクの物知り顔と綾瀬はるかの天然ボケっぷりには、
悪意とも思えるお約束な演出がなされていて、かなりイライラする。
その上、自分で犯行をペラペラしゃべる自滅型犯人のバカさ加減に、呆然とする。
さらに、途中に挿入されるCGアニメでの解説シーンの違和感はハンパではない。
古畑任三郎みたいに刑事コロンボのマネするんならまだしも、
結局「最初からあなたが犯人だと思ってました」的な推理ばっかりしやがって、
脳科学は全然関係ねーじゃねーか(笑)!!!
とはいうものの、意味もなく登場するタッチパネルディスプレイやホログラフは、
一時代前のSFのルックを再現しようとしているみたいで、そこは笑える。
なんか、「ハイテク」を勘違いした感じ。
あと、第2話のキーマンとなるGACKT(全て大文字表記になったんですね)の演技は秀逸で、
デスノート(マンガのほう)の夜神月ような演技で、「イカれているけどカッコいい」を
実写で表現している。いちいちカメラ目線ってのもイイ(笑)
というわけで、俳優陣はまったく悪くない。
演出と脚本が、登場人物を漏れなくダメにしている。
しかしただ一人・・・トータス松本って、
こんなに演技ヤバかったっけ?
7/1
ナシ
7/2
ナシ
7/3
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)】
週末に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観に行く前に復習しようと思い鑑賞。
テンションを高めるためでもある。
ただし観たのは、DVDではなく局をまたいだテレビ放映版(テレ東→日テレ)。
ほとんどストーリーが分かっていても、今作は再構築作品との事で、
ファンにしてみれば、どこをどう変えたのかを「確認する」のも
楽しみのひとつである。
この1作目ではTVシリーズの序盤最大の見せ場となるヤシマ作戦までを、
きっちりと描いており、さらにキャラクターに微妙な奥行きを加えるという、
絶妙なリビルド具合。
以前の劇場版(TV版を再編集しただけのもの)より、
はるかに良く出来ている。
しかも、TV版とは微妙に違う展開に、以前からのエヴァファンにも
ドキドキ感をしっかり与える。
今作では、あらすじこそTV版と概ね同じだが、
ラスト近くでアッと驚く仕掛けが用意されている。
とはいえ、TV版からのファンしかアッと言わないだろうが・・・。
かなりテンションが上がった。
「破」への期待感が一層膨らむ。
7/4
【僕らのミライへ逆回転(2008)】
公開当時、弊社アートディレクター様が絶賛していて、
ぜひ観に行きたかったのだが結局行けず、DVDで鑑賞。
久しぶりに、ジャック・ブラックのイライラ演技が全開。
今回のウザさといったら、「キングコング」のカール・デナム役以来(笑)
前半、コイツのせいでやたらイライラさせられる。
そんなジャック・ブラックを耐えるには、
モスデフの存在は必要不可欠。
この人は「銀河ヒッチハイクガイド」といい「16ブロック」といい、とても良い。
俳優の時はラッパーとは真逆の優しい雰囲気を醸し出す。
まぁ、ただの「間抜けヅラ」と言ってしまえば、確かにそうなのだが、
ジャック・ブラックの濃い存在感を中和させてくれる。
モスデフは、少しバカなビデオレンタル店員。
ダニー・グローバー演じるオーナーがお出かけするので、
一人留守番を頼まれる。
ところがアホのジャック・ブラックのせいで、ビデオが全て磁気消去されてしまい
(このエピソードがとてつもなくバカバカしい)、慌てて適当にハンディカメラで
撮り直して貸し出すと、これが評判を呼んでしまい、客が殺到する・・・
というウソみたいな展開(笑)。
DVDではなくVHSをレンタルしているという点や、80年代の懐かしい映画の数々が、
どうしようもないローテク映像で再現される点が、たまらなく良い。
そういう、ほのぼのしたシーンの数々が、80年代の映画を象徴していて、
懐かしくて、バカバカしくて、すごく笑える。
80年代に作られた映画の良い点は、
オリジナルアイデアを必死で出そうとしていたところ。
悪い点は、それをパクろうたした奴らが大量にいた事だ(笑)。
レンタルビデオ普及時代に、ビデオ市場を視野に入れて、
テキトーな劇場用作品がたくさん作られた。
そのおかげで、僕らはレンタルビデオで
「なんでこんなのが映画になったんだ?」と思える
B級、C級、Z級の映画を観る事ができた。
「くっだらねーな!」と思いつつも、思い出すと何故か笑える。
いかがわしい時代に作られた、いかがわしい作品に対する、
リスペクトとオマージュが溢れている傑作。
映画愛って、こういう事なんだろうな、と感慨深い。
改めて「ゴースト・バスターズ」や「ロボコップ」を観たくなった。
7/5
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)】
前作のラストは、ちょっとした仕掛けはあったものの、
ほぼTVシリーズ通りにヤシマ作戦までを描いていた。
しかし、今作ではテレビシリーズと完全に違う展開を見せる。
あらすじは、ほとんど同じなのだが、ラストが決定的に違う!!!
しかも登場人物に対する演出・設定が、色々と変更されている。
ついでに新キャラまで登場する。
まず、最も大きく違うのは、主人公・碇シンジが、
TV版ほど屈折してないので、彼の行動にある程度共感ができること。
綾波レイや式波・アスカ・ラングレーも、シンジへの恋愛感情などが
うまく表現されていて、中学生なら当然あるだろう感性が分かりやすく描かれる。
その他のキャラ達も細かいところまで行き届いた描写で、
それぞれの魅力がちゃんと出ている。
そういうディテールをきっちりと積み重ねながら、
中盤以降は、ラストへ向けての怒濤の展開。
テンポの良い演出とスケールが異常に大きく、
かつ壮絶な戦闘シーンは、庵野演出の真骨頂という感じ。
このへんは「トップをねらえ!」から何一つ変わってなくて、
もはや映像作家として確立された感がある。
すごいクオリティーで描かれたアニメーションは、
その出来の良さにひたすら感動する。
そして、何よりも「スター・ウォーズ」から出た定説
「シリーズものは、2作目が一番面白い」のとおり、
TVシリーズや過去の劇場作品(「序」も含む)よりも面白さはケタ違い。
旧テレビシリーズみたいに、思わせぶりなカットや
セリフに翻弄されながら観なくても大丈夫。
(それも醍醐味だったんだけど)
今回、様々な疑問に対して、それなりの解答を用意してくれているし、
登場人物が精神異常者みたいじゃないので、ドラマ的な行動に一定の理解ができる。
(これは映画でもテレビでも、とてもとても重要な事だと思う。)
評判どおりの傑作だった。
最後に、次回作の予告編が流れるのだが、
これを観るとまた一年以上も待たなくてはいけないのかと
気が遠くなってしまう・・・。
全部作ってから見せてほしいもんだ。
今週は、70年代B級アクションの傑作「デスレース2000」のリメイク「デス・レース」や、
リリー・フランキーの名演が話題となった「ぐるりのこと」を鑑賞予定。
あ!あと「シャイニング 143分版」も(もう少し貸しといてください!)!!!
ウエダでした。
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